大都会 闘いの日々 第11話 大安
脚本 倉本聡
監督 降旗康男
ゲスト 内田朝雄、大関優子(現・佳那晃子)、三角八郎、清水健太郎
大都会 闘いの日々はこれが本当に西部警察の始祖鳥?って思うくらいです。
でも、これが無かったら西部警察は生まれてなかったのですから。


関西と関東の暴力団が一触即発の状態であることを直子から情報を得る。

いつもながらクロさんは直子に「どこからの話ですか?」「危ないのでやめてください」と言うが・・・。
また直子より、関東の暴力団・大日会の組長・杉山(内田朝雄)の娘(大関優子)が結婚式を行うことになり、その式場に関西の暴力団が襲撃する噂も聞いた。

クロさんと丸さんは式場である新橋の東洋会館へ出向き、式場のスタッフにその噂を警告した。式場側は当然ビビリまくります。

そしてクロさん、丸さんは大日会に向かい、出席者を確認したところ、その筋の者は一切出席せず、全てが堅気の者だけが出席するとのことで、安心して欲しいとのこと。

式場側が改めて、城西署に相談、ヤクザでも親子関係には変わりはない、大日会から堅気だけの結婚式と聞いている、警察から中止を要請することはない旨を式場側に伝えた。

それをたまたまその日に同じ会場で結婚式を挙げる知人からヤクザが絡んでいることを聞いた毎朝新聞の記者(平泉征・現平泉成)が式場側のスタッフに取材して・・・、

新聞に載せちゃって・・・(よーく見るとタイトルと記事内容が全く異なってます:笑)

同日に結婚式を挙げる他の家族から苦情苦情のオンパレードで式場も困ってしまいます。

ついには、娘まで取材され、式は挙げたくないと言い張り・・・、父としてはそれは出来ないと・・・。

怒った杉山は掲載した毎朝新聞の責任者・松川(宍戸錠)に抗議、「娘は関係ないんじゃあないですか!」

後日、城西署、大日会組長・杉山、仲人(政界に強い影響がある方みたい)、式場側の話し合いが行われ、組長が同日に結婚式を挙げる他の7組の家族に菓子折りを持ってそれぞれ訪問し、堅気だけで行う旨をしっかりと説明することで開催が決まった。


クロさんが立ち会うことに。中には菓子折りを受け取らない家族がいるものの、組長自らのお願いでなんとか許可を得た形となった。

全家族への説明を終え、飲み屋で男手ひとりで育てた娘を嫁に送ることはとても寂しいとクロさんに話す杉山、刑事とヤクザ、お互いここに居ていいのって展開ですが、人間味ある会話が良い味でております。良い演出だと思いますよ。

一応、城西署四課が護衛に当り式も順調に進んで、これで一件落着と思いきや・・・

なんと、大日会組長の付き人のチンピラ(清水健太郎)が、取材した記者(平泉)を刺してしまいます(アチャー)
組長が記事を掲載した毎朝新聞に抗議しているところを聞いていた付き人、おそらく組長が怒って破った名刺を清水がポケットに入れた時に嫌な予感はしたのですが・・・
全く、良いお話なのに清水健太郎は余計なことをしてくれますな!全く将来を案じる行為だね(怒)

当然、その情報も護衛中の城西署四課の刑事たちに入ってきます。

もちろん、チンピラ(清水)は逮捕されます。
深町課長の命令で杉山の差し金に違いないから組長から事情聴取するよう指示されるが式の最中で、そして差し金では絶対ないながらも刑事たちは戸惑っております。
実際は清水の勝手な行動なのにね。

式後に事情聴取しようとするところで終り・・・、。
またしても落ち込むような内容でしたね。大安が大安じゃあ無くなってしまったよ~、倉本聡らしい、脚本に納得です。
今でもありそうなお話ですね。
この内田朝雄が演ずる杉山組長は自分の娘の結婚式を行うため、ちゃんと筋を通した組長でした。これを礼賛はしませんが、人としていい人だと思います。
クロさんと飲み屋での会話はしみじみとします。娘を持つ親ならヤクザとか関係なくわかるんじゃあないですかね。倉本聡らしいよ。
内田朝雄って悪役が多い中、この組長の役は良い人間味を出した役ですね。飼い犬に噛まれた形で本当にかわいそうです。

このお話、ヤクザの娘の結婚式と並行して九条(神田正輝)と恵子(仁科明子)のロマンスも進行します。
45分で色々と詰め込んでいるのが昔のドラマ、それでも窮屈さを感じさせないのはさすがです。
その他

城西署四課・深町課長こと佐藤慶、会議中でもいつもチョコレートを食べる変わった課長、エリートでメンツ重視な方ですね。深町軍団って呼ばれてます。深町軍団って○○軍団の始祖鳥か?

記者クラブの麻雀大会、相変わらず濃いメンツですな(笑)
またお話をチョイスして紹介します!

返信遅れましてすみません。
「大都会」と言い、「あしたのジョー」と言い、共通項は昔のテレビは面白いってことではないでしょうかね。
今のドラマはどうも食指が動かないのが正直なところですかね(苦笑)

待ってました(笑)
清水健太郎が余計なことしなければ・・・
このほのぼのテイストも大都会闘いの日々のもう一つの醍醐味ですね。親分の内田朝雄もなかなか良い演技でした。
>クロさん兄妹は中目黒に住んでる設定みたいですね。(笑)
そう、しかも駅近なんですよね。
城西署は渋谷の並木橋ビルだそうです。今度並木橋へ行ってみます(笑)
佐藤慶が演じる深町課長ですがチョコを食べているときは報告してはいけないようです(笑)、一色課長代理(玉川伊佐男)がダメって合図するシーンが最後の方のお話で出てきます(笑)
これからも大都会で語りましょう!

夢が叶って、つい先ほどDVDがすべて観終わりました。
本作を初めて観たのが小学生の時。PARTⅡから入門したの
で、おそろしく退屈なドラマに思えました。
そして再会したのが高校生の頃。正直、はまりました。
その時に一番好きだったのが”山谷ブルース”でしたが、
今、あらためて一番になったのがこの”大安”です。
観ているこちらもこころ揺さぶられる切ないおはなしでした。
タクシーでの挨拶回りの場面はドラマ史に残したい名シーンだと
思いました。BGMの「かげろう」もよかった。倉本聰に降旗康男とは
これもまた凄いタッグですね。
でも今になって「大安」が一番好きになったのは自分が年取ったせい
なのかな?
しかし清水健太郎はお芝居でもプライベートでもホントにもう・・・
大都会闘いの日々へのコメントありがとうございます。うれしいですね!
当方もこの「大安」に心が揺さぶられました。内田朝雄の演技が素晴らしい、そして仰る通り、タクシーで挨拶に回るシーンにホロリときます。
ヤクザだって親子には変わらない、それをマスコミが必要以上に排除したりと・・・。
清水健太郎の悪役はぴったりでしたね、この暴走するところが将来を映しておりましたね。
観ていてすごいものを感じましたね。昔のテレビドラマ(テレビ映画)にはパワーがある、そして制作者の愛を感じます。
当方も志賀勝主演の「山谷ブルース」や裕次郎のダンディズムと木の実ナナの美しさが交差する「アバンチュール」とか大好きです。闘いの日々のお話を不定期ながら更新しますので、今後ともよろしくお願いいたします。大都会で是非語りましょう!

これは見といてよかった作品でした。
礼を尽くすというのか、どこか気骨のある人物。
もちろんヤクザが好いとは決して言いませんが、
挨拶回りで見せた心中など今の自分にかさねると
居た堪れなく思いがしまして(笑)
今より十歳若かったら気にも留めなかったと思います。
ところで並木橋の大都会ビルも色々なドラマや映画に登場
しましたが、だいぶ前に取り壊されてしまいましたね。
その並木橋からまっすぐ六本木通りまで行くと、正面に
渋谷病院がありましたが、忘れもしません昭和56年3月26日。
大都会のいわゆる聖地巡礼をしたときに、渋谷病院の前から
走り出したパトカーに見えるけど屋根にカバーの被った変な
クルマ2台とロケバス1台に遭遇。並木橋方面に右折してすぐに走り去ってしまいましたが、その時のロケバスが数か月後、
慶応病院の前にいることになるとはこの時は思わなかったの
です。
粗品を断られるシーンもありましたね。
ヤクザなんだけど、親父として心情は同じなんだってことをアピールしてますかね。クロさんと大衆酒場での会話もホロっとしますな。
闘いの日々でこのようなお話があったとは知りませんでした。
渋谷の並木橋、今度行こうかと思っております。
ドサ日記さんはロケ地を巡礼していたんですね!
いや~、いろいろと語りたいですね~。
凄いです!

第11話「大安」も良かったが、第12話「女心」でモノボシダンが出てのには目が点になった。
短い時間なのに実に濃厚な味わい。
役者の力も大きいが、それを生かす話が上手い。
「大安」で娘を思うヤクザの親父と、妹を思うクロさんの心情を重ね合わせたりとか、いや~いいです。
第2話「直子」の初っ端だけ見たのを思い出した。当時、○学生。直ちに視聴禁止となり、追い出された。ま、無理ないか…
「大安」へのコメント、ありがとうございます!
良い味出しておりますよね、みなさん。
どうしても悪役のイメージの内田朝雄が善玉に見えて、深町課長、一色課長代理が悪玉に見えちゃいますね。
娘を思う親心に堅気もヤクザも関係ないでしょう。倉本脚本の深い味わいを感じましたね。
本当にあの失恋レストランはドラマでも良い話を壊すヤツなんですね!(怒)
自分も「直子」は再放送を見た記憶があり、ちょっとしたトラウマでもあります(苦笑)篠さんを見るとどうもあのシーンが強く残るんですよね。
でもクロさんと直子の恋愛関係、自分は大好きですね。
ダメだと思っても惚れちゃいますよ!