映画「白昼の死角」(1979年 東映東京)
購入場所 amazon.co.jp
購入価格 1DVD¥3,465(定価¥4,725の27%OFF)
備 考 1979年東映、初DVD化
製 作 角川春樹
監 督 村川透
原 作 高木彬光
脚 本 神波史男
音 楽 宇崎竜童
撮 影 仙元誠三
出 演 夏木勲、千葉真一、岸田森、島田陽子、丘みつ子、中尾彬、竜崎勝、エドワード・J・オルモス、沢たまき、夏樹陽子、田口久美、嵐寛寿郎、成田三樹夫、西田敏行、藤巻潤、内田良平、佐藤慶、室田日出男、藤岡琢也、長門勇、伊吹吾郎、鈴木ヒロミツ、田崎潤、草野大悟、中田博久、内田朝雄、柴田恭平、ガッツ石松、佐藤蛾次郎、大前均、高木彬光、ダウンタウン・ブギウギ・バンド、鬼頭史郎、角川春樹、天知茂、丹波哲郎
面白い映画でした。日本の映画って面白いものなんですよね。
「狼は生きろ!豚は死ね。」のキャッチコピーが懐かしい東映&角川が1979年に作った「白昼の死角」が公開33年目にして初のDVD化となりました。今までなんでDVD化されなかったのか?反社会的な内容を肯定するような映画だからか?
それともこのように発売するのに一番ネックとなる権利クリアが困難していたのか?
無事にリリースされてホッとしております。
主演の夏木勲(鶴岡七郎)が周到の調査と計算で、法律の盲点を突き資金繰りに困っている企業から手形をパクリまくります。
武器は自分の舌と頭脳、手の込んだ計画で次ぎ次と相手から金を騙し取ります。
夏木の悪が全開でございます。その騙しっぷりにとても見応えありますね。ハードボイルドなタッチなピカレスク映画です。
この映画は脇役陣がいい演技をしております。
夏木と対決する検察役の天知茂、夏木のためなら命を捨てることも惜しまない愛人役の島田陽子、夏木の裏稼業を知ってだんだん悲惨になる本妻役の丘みつ子、最初は大金入手にウハウハでしたが、良心が芽生えて夏木に付いて行けなくなる仲間役の中尾彬&竜崎勝(アヤパンパパこと竜崎は夏木をかばい自首、なれの果ては獄中で薬中毒死)
オープニングに気が狂って焼身自殺する岸田森(終盤に白塗りした亡霊で出てきますが、なぜか野球のユニフォーム着てアンダースローで投げるシーンは笑ってしまった、あと最初の学生服姿は違和感ありあり)
この映画ではかなり目立ちすぎの我らが千葉ちゃん!
金を騙し取られて落ちぶれる長門勇、佐藤慶も鬼気迫るものを感じます。特に佐藤慶はもの凄く悲惨となるしね・・・。
ブレード・ランナー、マイアミ・ヴァイスでお馴染みのエドワード・J・オルモスのカタコトの日本語演技も素敵だ、夏木の足を引っ張るダメ公使秘書役が似合ってましたな。
そして素人さんの演技もあり、角川が絡むと、しゃしゃり出る角川春樹の演技はやっぱり下手くそ!一緒に演技した夏木や佐藤慶もいくらお金を出してくれるとは言え、腹立ったと思いますよ。
現職判事補の鬼頭史郎の棒読みセリフも笑えちゃいます。でもニセ社員の募集に来た高木彬光(役名も高木彬光そのまんま)はお茶目な演技で笑えました。
また、いくら頭が良くても部下が足を引っ張ってしまいます。そんな時は必ず女が助けてくれるのものですな。
村川透監督に仙元誠三の撮影、そしてダウンタウン・ブギウギ・バンド(本人達もジャズバンドとして出演、千野秀一のサックスがカッコいい)「欲望の街」がとにかく最高!
これをきっかけにTV版白昼の死角(渡瀬恒彦主演)もDVD化してほしいね。
この映画観たら、「欲望の街」を口ずさむ千葉ちゃんと「ギャラ高いよ~」の岸田森が出演した「蘇る金狼」を観たくなったね。優作さんではなく、千葉ちゃん&岸田がポイントです!
40代の映画ファンは必見のDVDです。これこそ1回の飲み代を削減してこちらに回しましょう。
あのコピー、覚えてます。(笑)角川映画黄金期でしたね。
「観てから読むか、読んでから観るか」なんてコピーもありましたね(笑)
このような悪を蹴散らす犯罪映画ではなく善を欺く犯罪映画って今は作れませんかね??
こういう映画をみんなで鑑賞して盛り上がりたいですね。マニアックですが(笑)
千葉ちゃん登場には拍手送っちゃいました。夏木勲より目立ってますから(笑)
角川映画の勢いが詰まった映画ですね。出演陣もホント豪華。景気良かったんでしょう。